ビジネスパーソン必見!やさしくわかるビッグデータ分析

WRITER : 平野紗希

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Word Cloud "Big Data"

引用:AKRAYA

「ビッグデータ分析」という言葉からあなたは何を思い浮かべるだろうか。また、それがビジネスでどのように行われているのかあなたは答えることができるだろうか。 「将来何が起こるのか」、また「何かを実現するために、何をどのように実践すればよいのか」、ということを知るため、ビジネスシーンで活用されているのが”ビッグデータ分析”である。

例えばコンビニのおにぎりの売上と、降水量や気温の相関関係がわかれば、今後のおにぎりの売れ行き予測を元に最適な生産量を決定することで、売上を向上させたり、店舗の廃棄を減らすことができる。これがビッグデータ分析の典型的な活用例である。 さらに使用するデータの要素を増やすことで、どの商品と並べると売れ行きが上がるか、過去にある商品を買った人が次回来店時にどの商品を購入する傾向があるかなど、人の経験から導かれる法則を超えた答えが見つかる可能性を秘めている。

分析はいまや単なる「データの可視化」や「管理」ではなく、経営の意思決定する重要な役割を持っている。

今回は、”分析/アナリティクス”について、その概念を4つに分類し解説するとともに、今後データ分析の領域において何が求められるのかを考えていく。

データサイエンティストとしての知識を持っていなくても、様々な場面で意思決定をする立場にいるビジネスパーソンの皆様に読んでいただき、ぜひともデータを活用することへの理解を深めていただきたい。

▼参照

アナリティクスの役割は「情勢判断」から「意思決定」へ

データ分析は大きく4つに分類することができる

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引用:Gartner

「分析」と一括りにいっても、大きく記述的分析、診断的分析、予測分析、処方的分析の4種類にわけられると、ガートナーのリサーチ部門 リサーチディレクターのリサ・カート氏は言う。

1. Descriptive Analytics/記述的分析

記述的分析は、スコアカードやダッシュボードに基づいて行われ、過去に何が起きたのかを明らかにする。 その後、何が起きたのかという分析結果を、どのように読み解き、どのような行動に移すのか判断するのは人間である。

2. Diagnostic Analytics/診断的分析

診断的分析は、過去に蓄積された行動データを元に因果関係を見つけ出すことによってなぜ起きたのかを明らかにする。この分析結果も記述的分析と同様、どのように読み解き、どのような行動に移すのか判断するのは人間である。

3.  Predictive Analytics/予測分析

予測分析は、統計学的モデルを使用して将来何がどのくらいの確率で起きるのかを予測する。既存のデータベースから過去のデータを参照するといった、データマイニングの拡張機能である。 財務や生産管理のような部門において、未来を予測することにより、ビジネスプランの決定に大きく影響をもたらしている。 例えば、商品ごとの需要を予測分析することによって、需要が上がるタイミングで商品を発注する、そして需要が下がるタイミングで値下げを行い、企業の潜在的な機会やリスクを特定することが可能である。

4. Prescriptive Analytics/処方的分析

処方的分析は、次世代の分析法といわれており、予測される事態を最適化するには何をしたらよいかという処方を行うものである。 もちろんビジネスの世界では、予測した結果をもとに、「企業がどのような方針を取ればよいのか」というところまで設定しなければならない。 処方的分析は、1~3で紹介した、過去に何が起きたかを解析する記述的分析と、それがなぜ起きたのかを明らかにする診断的分析、そして、これから何が起こるかを推測する予測分析を組み合わせ、次にとるべき最善の行動を人間の代わりに考察するのだ。

今後需要が高まる処方的分析

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データ量の爆発的増加やデータ処理の高速化、そしてそれらを理解する人間の能力の限界から、意思決定管理の自動化の需要は高まっている。 分析アルゴリズム、画像認識、機械学習、音声認識などの、技術の進歩によって、ビッグデータをコンピュータ処理する能力や、時間に依存する適応的意思決定を自動化する処理能力も向上してきたことも、「次にとるべき最善の行動を人間の代わりに考察する」という処方的分析に対する市場の需要が見込まれる一因だ。

たとえばイタリアのバス会社Cotral Spaではバスに搭載されたGPSやセンサーから、各車両の運行状況をリアルタイムに収集。バス車両の位置情報を基にリアルタイムに運行ルートを最適化し、バス運転手に伝える。運転手が取るべき最適な行動を人間の代わりに決定するのだ。

また、位置情報だけではなく天候や、路線周辺のイベント、また季節に起因する乗客増減といった様々なデータを統合し分析することで遅延要因をも突き止めるという。

こういった処方的分析には人工知能が用いられており、分析ー仮説ー実施ー学習を繰り返すことにより、提案される最適行動の精度も上がっていく。

▼参照

Oracle

ビッグデータ時代がもたらす社会の変革とはー

データサイエンティストの不在が国家レベルでの課題に

photo-1445515277243-2728fc391eca 急速なITの発達により取得できるデータの量も増え、その活用の幅と可能性は大きく広がった。その一方で、記述的分析から処方的分析をビジネスで活用するために必要なスキルを兼ね備えている人はまだまだ少ないのも現状だ。データを扱うことのできる”データサイエンティスト”の不在により、「ビッグデータに可能性を感じるも、それを活用できていない」という課題を多くの企業が抱えている。

また、2015年6月19日に閣議決定された「科学技術イノベーション総合戦略2015」では、「我が国では欧米等と比較し、データ分析のスキルを有する人材や統計科学を専攻する人材が極めて少なく、我が国の多くの民間企業が情報通信分野の人材不足を感じており、危機的な状況にある」と指摘されている。

教育機関が進めている、データをビジネスの観点から実用できる人材の育成

photo-1414690165279-49ab0a9a7e66 そんな課題を根本から解決すべく、教育機関もデータ分析の先端的な知識・スキル・リテラシーを身につけた人材の育成に力を注ぎ始めているという。

2017年度には滋賀大学に、新たに「データサイエンス学部」が設立される。

同じく2017年度に、名古屋大学でも、現在の「情報文化学部」が新たにコンピューター科学科、自然情報学科、人間・社会情報学科の3学科からなる「情報学部」(※仮称)として生まれ変わる。

これらの大学では、統計学・情報工学・コンピュータ科学といった専門的な知識もさることながら、文理の境界を越えた立場から、データの処理活用ができる総合的なスキルを持った人材の育成を目指している。

ビッグデータ時代を生きるビジネスパーソンに求められることとはー

photo-1444703686981-a3abbc4d4fe3 2015年は「IoT元年」と言えるほど飛躍的にIoT活用の幅が広がっており、2016年もさらに裾野を広げると予測される。

その結果、モノから送られてくるデータ量は増加し、現在データ化していない情報もデータ化され見えるようになる。

そして顧客も企業もそれらの情報を利用する機会が増えるだろう。 このような社会の動きを踏まえた上でも、今後、ビジネスの場において、経営と現場をデータ活用によって橋渡しができる情報系人材はますます求められるに違いない。

その一方で、今回紹介した、次にとるべきアクションを人間に代わって提案する”処方的アナリティクス”をこなすツールがテクノロジーの進歩によって簡単に入手できる時代が到来しているのも事実だ。

したがって、多種多様な大量のデータが世の中にあふれる今日を生きるビジネスパーソンには、データサイエンティストとして必要なスキルを兼ね備えてなかろうと、処方的アナリティクスツールを上手く活用し、データと向き合うことが、ビジネスにおける課題解決の糸口となることをぜひとも知っておいてほしい。

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