テクノロジー力×コンテンツ力で他にはないユニークなコーヒースタンドへ/THE LOCAL インタビュー

WRITER : Editorial department

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オンライン決済や電子マネーでの決済が当たり前になり、気づけば1日中現金を使わなかった、という経験がある人も増えてきているのではないだろうか。

表参道にオープンしたTHE LOCALでは、なんと専用のスマートフォンアプリから事前に注文しておけば待たずにコーヒーを受け取ることができ、オンライン決済で財布を持たずに購入することができる。

今回はそんな時代の一歩先をいくコーヒースタンド・THE LOCALオープンのきっかけや特徴についてO:derを運営する(株)Showcase Gigの高嵜文菜氏と(株)Good Coffeeの竹内剛宏氏のお二人にお話を伺った。

キャッシュレスで受け取れるコーヒースタンドTHE LOCALとは?

THE-LOCAL

THE LOCALはモバイル決済ができるスマートフォンアプリO:der(オーダー)を運営するShowcase Gigと人気コーヒーメディアGood Coffee(グッドコーヒー)が共同で立ち上げたデジタルコーヒースタンドである。

O:derから事前にコーヒーを注文しておけば、待ち時間なくキャッシュレスにコーヒーを受け取ることができる。

また店舗側にとっても注文履歴がお客様ごとに蓄積されていくので、店舗での会話のきっかけにしたりアプリを通しておすすめ情報を送ることもでき、再来店の促進や固定ファン作りにつなげることが可能となる

さらにTHE LOCALはその仕組みだけではなく、コーヒーのレベルの高さも特徴。
これまでにコーヒーの一大イベントであるTOKYO COFFEE FESTIVALの運営にも携わってきたGood Coffeeが監修するコーヒーは月によって豆が入れ替わり、熟練したバリスタがベストな状態で淹れたコーヒーを楽しめるのである。

通常は日本で取り扱いのない豆も取り扱いがあることから、国内外のコーヒー好きはもちろん有名バリスタも足を運ぶコーヒースタンドなのだ。

O:derのテクノロジーとGood Coffeeのコンテンツ力で”新しいコーヒー体験”を

interview

▲(株)Showcase Gigの高嵜文菜氏(写真左)と(株)Good Coffeeの竹内剛宏氏。

店頭のベンチスペースもコーヒーを飲んだり写真撮影をする場所として人気だという。

– それぞれどのような狙いからTHE LOCALをオープンされたのでしょうか?

高嵜氏:まずO:derとしては、事前注文からオンライン決済まで一貫して利用していただくことでお客様をお待たせすることなく商品を提供できる仕組みなのですが、レジやアプリを完全に連携させたシステムを追求していきたいという想いがあり、ずいぶん前から実際の運営側として店舗をもつことを考えていました。

そこでタイミングよくGood Coffeeさんとのお話が持ち上がり開店に至りました。

竹内氏:Good Coffeeとしても、コーヒーは飲んでみなければわからないものなのでメディア運営当初からオンラインメディアでとどまるのではなくリアルな場所を作ることにも注力してきました。
TOKYO COFFEE FESTIVALはまさにリアルな取り組みのひとつで、現在では1日に2万人もの方に訪れていただける大きなイベントになりました。

しかしコーヒーはもともと地域のお客様に密着した日常的な飲み物ですので、年に数回しか開催できないイベントだけではなく日常に溶け込める常設店舗を持ちたいと考え始めたのがきっかけです。

これまでのコーヒーショップにはない“新しいコーヒー体験ができる場所”として、Good CoffeeとO:derだからこそできる新しい仕組みをどんどん取り入れていきたいと思っています。

– O:derのセルフオーダーシステムとコーヒーの親和性についてはどう感じられますか?

高嵜氏:実は、O:derのターゲットである飲食店の中で導入ハードルがもっとも高いと感じていたのがコーヒーショップでした。

コーヒーは他業態と比べても注文から提供までのオペレーションを早く回す必要があり、特にピークタイムは短時間で多くの注文を処理しなければ機会損失につながってしまいます。
また時間が経つと冷めやすいという商品特徴も事前注文の仕組みとしてはハードルが高い部分がありました。

しかし逆にコーヒーショップでうまく仕組みを回すことができれば、他の飲食店への導入も容易になると思いコーヒーという商材での出店を決めました。

竹内氏:コーヒーショップは朝の出勤前とランチ後の計3、4時間で1日の売り上げの半分を占めるほど注文が集中するので、ピークタイムの効率化は店舗の収益にダイレクトに響く部分でもあります。

特にTHE LOCALではバリスタが一杯一杯丁寧にコーヒーを淹れているので、事前注文の仕組みがあることでお客様をお待たせすることなくおいしいコーヒーを提供できるというのはO:derを利用する大きなメリットだと思います。

オープン2週間で、世界でもトップクラスのオンライン決済店舗へ

THELOCAL2

▲注文状況を表示する店内サイネージ。商品が受け取れる状態になると緑に変わり、状況が一目でわかるようになっている。

– お客様の反応はいかがですか?

竹内氏:まずはオープン初日から想定の2倍以上のお客様にご来店いただいたことが驚きでした。
普段はカリフォルニアでしか飲めない、サードウェーブコーヒーの発端とも言われるリチュアルコーヒーが日本で飲めるということでコーヒー好きの方々に関心を寄せていただいたことも大きいと思います。

またTHE LOCALでは毎月扱う豆を変えることが大きな特徴でもあるのですが、これはコーヒー業界の中でもかなり革新的な取り組みです。
最近では1つの店舗で複数の豆を取り扱うマルチロースターと呼ばれるコーヒーショップも増えてきましたが、それぞれの豆ごとに淹れ方が異なり、水や気候によっても淹れ方の微調整を行う必要があるため、毎月取り扱う豆を変えるというのはTHE LOCALの大きな強みだと思っています。

そういったユニークさから国内外のバリスタが研究や視察も兼ねて立ち寄ってくれることも多く、コーヒーを楽しみながらTHE LOCALのバリスタとコーヒー談義に花を咲かせることも。
日常的にコーヒーを楽しめる場所として表参道という場所に溶け込みつつ、こういったバリスタ同時の交流の場としても機能していけたらと思っています。

– 店舗でのO:derを使った決済と現金での決済の割合はどのくらいなのでしょうか?

高嵜氏:開始から1週間でO:derアプリでの決済が全体の15%を占めています。
他の店舗との比較で言うと、アメリカのスターバックス全店で5年ほど前から導入されているMy Starbucks Rewardsアプリのオンライン決済比率がおおよそ21%前後と言われているので、オープン早々に15%に達しているというのは世界的に見ても高水準な数字だと思っています。
参考:Starbucks Takes Its Pioneering Mobile-Phone App to Grande Level

今後さらにリピーターのお客様を醸成し、常連のお客様へよりよいサービスを提供するためのツールとしてよりよいサービスにしていきたいと思っています。

– 店づくりでこだわったのはどういったポイントでしょうか?

竹内氏:店舗の内装は床や柱の古材など元の物件で使われていた部分を極力生かしつつ、そこに僕たちが良いと思ったものを積み上げて職人と一緒に1つ1つ作っていきました。
カウンターのタイルや照明、サイネージなど色々なこだわりがあるのですが、入り口のサインペイントや階段の壁にある巨大リースはフォトジェニックに映るようで、多くのお客様が写真を撮ってSNSへ拡散してくれています。

高嵜氏:意外とウケているのがオーダー状況をお知らせするデジタルサイネージです。
もともとは邪魔にならないようにシンプルに作ることだけを心がけていたのですが、オーダー状況が一目でわかる仕組み自体を面白がってくださる方も多く、こちらもSNSでよくアップしていただいています。

▼リースをバックに撮影した写真もInstagramに多く投稿されている。

 

Yukiko☃さん(@ykk.5)が投稿した写真

▼店内にあるデジタルサイネージも人気の写真。

 

rin-haさん(@rin_ha)が投稿した写真

表参道を訪れる人やバリスタの”交流の場”としてのコーヒーショップへ

CHECK

▲店内のタッチパネルからも注文可能。

– 今後の展望について教えて下さい。

高嵜氏:O:derでは事前決済だけではなく、一人一人のお客様の注文履歴から好みを割りだして、パーソナライズされた情報をお届けするといったことも積極的に行っていきたいと考えています。

例えば豆が変わるタイミングで、それまでの注文履歴からこの豆がおすすめですといった情報をアプリ上で送ることで再来店につなげていきたいと思います。

竹内氏:Good Coffeeではコーヒー豆の販売も行っているので、Good Coffeeの会員データとO:derの注文履歴を連携しておすすめの豆をレコメンドするといったこともゆくゆくやりたいと相談しています。

またバリスタ同士の交流の場としても機能させることで技術者を育て、バリスタの人材不足を解消するエコシステムが作っていけたら、とも考えています。

今後は店舗の2Fスペースでセミナーやイベントを開催するなど、店舗スペース全体の有効活用の方法も考えていきたいと思っています。

テクノロジー×コンテンツ力でより深いユーザー体験を

今回、それぞれテクノロジーを担うO:derとコンテンツを担うGood Coffeeの歯車ががっちりとかみ合い、他にはないユニークさが確立されている印象を受けた。

新しい店舗をだす際はメニューやコンセプトなどのコンテンツばかりにこだわってしまいがちだが、効率化や顧客獲得などの面でWebサービスやシステムを取り入れることで他にはないユニークさをだすこともできる。

またTHE LOCALではキャッシュレス・パーソナライズ・レコメンドという旬なワードを盛り込みつつも、表参道という場所で根を下ろしお客様やバリスタ同士のコミュニティを醸成するというローカルでアナログな視点もあわせ持っているのがポイント。
オープンからまだ日が浅いにも関わらず、1Fのカウンタースペースで日々バリスタとお客様が自然に会話を交わしているのがTHE LOCALの強さとも言えるだろう。

このように効率化できるところはテクノロジーと仕組みで徹底的に効率化し、店頭ではお客様との交流や場づくりに注力していくというのがこれからの店舗のあり方なのではないか。

 


この記事はSHOPCOUNTER Libraryよりご提供いただいた記事に一部加筆修正を加え作成したものです。

元記事はこちら

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