来場者8万5千人!ウェアラブルエキスポで注目を集めた3つのトレンド

WRITER : 楠瀬 朝子

  ウェアラブル

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2015年1月14日(水)〜16日(金)の3日間、東京ビックサイトにて第一回ウェアラブルEXPOが開催された。ウェアラブルEXPO公式サイトによれば、開催期間3日間を通じての来場者は85,924人を記録し、日本国内でのウェアラブルデバイスへの注目度の高さが伺える。以下では、ウェアラブルEXPOで見られた3つのトレンドを紹介したい。

ヘッドマウント系ウェアラブルは、B2B向け作業現場での活躍に期待

ウェアラブルEXPOでは主に工事現場、医療現場など、B2B向けのグラス系ウェアラブルデバイスが多くみられた。野村総合研究所の資料によれば、プライバシーやコスト、社会的規範等の観点から、まずはB2B向けのウェアラブル端末から普及すると予測されている。

HMDで現場の作業を効率化「Air Scouter WD-200S」

ウェエアラブル①

引用:ウェアラブルEXPO

「AirscouterWD-200S」は、従来モデルのHMD「AirScouter」の次世代モデルである。解像度が向上し、ピント調整機能が追加されたことで、より映像が見やすくなった。また、デバイスの形状をメガネ型からヘッドバンド型に改善したことで、より自然な装着感をもたらした。同デバイスは、主に医療現場や工事現場で活用されている。例えば、同デバイスを装着していれば、ピッキング作業中にマニュアルを確認したり、手術中に医療器機のサブモニターを確認することができ、作業効率のアップが期待できる。

▼参照

ブラザー工業株式会社:Air scouter WD-200S

PCやスマホなしで使用できるHMD「InfoLinker」

従来、HMDはPCやスマホと連携させなければ使用できなかった。しかし、「InfoLinker」は、同デバイスだけで作動することができる世界初のHMD型ウェアラブルデバイスだ。また、スマホのようなタッチ操作や、音声操作が可能で、今まで手を止めていた場面でも、両手を自由にしながら作業できる。例えば、路面で自動車の修理を行う場合には、迅速な対応が求められる。「InfoLinker」を使えば、遠隔地の熟練者と現場の間で、情報を共有しながら作業を行うことができる。

▼参照

ウエストユニティス株式会社「InfoLinker」

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ウェアラブルデバイスの普及のカギとなる5つの課題と解決策

ウェアラブルを支える新素材で、未来のデバイスはさらに多様化

ウェアラブルデバイスを支えるのは、曲面ディスプレイや低消費電力液晶など様々な素材技術である。ウェアラブルEXPOでは、未来のウェアラブルを支える、新たな素材技術が紹介された。素材技術が発展することで、従来は技術的に不可能だった新たなウェアラブルデバイスが登場する可能性が高まる。

様々な動作で発電するコーティング樹脂系圧電素子でバッテリーレスデバイスを実現

ウェアラブル②

引用:ウェアラブルEXPO

ムネカタ株式会社独自の技術であるスプレーコーティング工法によって、布やプラスチックなどの柔軟な素材を発電素子として活用することができるようになった。これにより、曲げる、振動するといった動作で発電することが可能になるため、将来的にはバッテリーレスの製品へ利用されることが期待されている。

スクリーンショット 2015-02-20 13.56.12

引用:ウェアラブルEXPO

ウェアラブルEXPOでは、コーンズテクノロジー株式会社の取り扱うBluetoothモジュールと、拓殖大学前山研究室の開発したアプリに、この技術を組み合わせたサンプルが出展された。それが、「発電ウェア」である。「発電ウェア」は、トレーニングウェアの形をしたウェアラブルデバイス。腕や腰などの関節部分に、発電素子が埋め込まれており、ユーザーが動くことで発電する。こうして自給した電力で、バッテリーを搭載していなくても、Bluetoothモジュールの温度センサから、スマホアプリにユーザーの体温データを送信し確認することができる。

折っても、丸めても、安全に使える電池「J.Flex」

ウェアラブル③

引用:https://www.techinasia.com/jenax-korea-jflex-foldable-battery/

「J.Flex」とは、サイズや形状にとらわれないリチウムイオン二次電池だ。くしゃくしゃに折り曲げたり、丸や星など、どんな形にしても使用可能で、10万回の屈曲に耐えることのできる程の耐久性を兼ね備えている。また、国際基準評価を通過するほどの安全性の高さも認められている。これまでウェアラブルデバイスと言えば、スマートウォッチのような固い素材が中心だった。しかし、「J.flex」により、衣類のような柔軟な素材への対応も可能になったため、今後デバイスの形の自由度は増していくだろう。

JENAX 「J.Flex」

This is a battery. Yes we’re serious.

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オムニチャネル時代にウェアラブル端末普及のきっかけとなるコア技術とは

モノだけではなく、ペットもインターネットと繋がる未来

世界最大級家電市のCES2015でも、WonderWoofFitBarkなど、ペット向けのウェアラブルデバイスが紹介されたが、ウェアラブルEXPOでも同様に、動物を対象としたウェアラブルデバイスが紹介された。もはや、インターネットに繋がるのはモノだけではない。自宅で飼っているペットや家畜までも、インターネットとつながる未来がやってくる。

大好きなペットの行動をスマホで管理「Anicall」

ウェアラブル④

引用:Cowcall

「Anicall」はペットの行動情報を管理するシステムだ。「つながるコル」はSNS機能を搭載しており、動物の首輪につけると、Bluetooth経由で、スマホの専用アプリから登録したペット同士の情報を見ることができる。また、ユーザーのペットが迷子になった時には、「迷子通知」を送る機能を使うことが可能だ。今後は、行動分析や表情解析により、犬の「きもち」を読み取る機能を追加予定とのこと。

▼参照

Anicall

家畜の健康管理を効率化「Cowcall」

ウェアラブル⑥

引用:ウェアラブルEXPO

「Cowcall」は、家畜の飼育情報を管理するシステムだ。Bluetoothを搭載した「Cowcallタグ」を牛に装着すると、スマホを持って牛に近づいた時に、タグをつけた牛の血統や、前回の分娩日、発情日などの情報が配信される。生産者は、データベース化された情報を管理するだけでいいのだ。また、同システムは、従来の3分の1から5分の1のコストで全頭管理ができるというのもポイントだ。「Cowcall」を導入することで、効率的な農場経営が可能になる。

▼参照

Cowcall

今後、ますます期待が高まるウェアラブルデバイス

大きな盛り上がりを見せた第一回ウェアラブルEXPOは、ウェアラブルの最新トレンドを総括するものだった。

セキュリティやコスト面の課題が残るB2C向けウェアラブルデバイスに対し、まずは用途を制限したB2B向けウェアラブルデバイスが普及しはじめている。また、今後の新しいウェアラブルデバイスを支えるであろう新素材や、ペット向けのウェアラブルデバイスは、未来のウェアラブルがますます多様化していくことを予想させる。

総務省のデータによれば、国内におけるウェアラブルデバイスの端末数は2013年から2017年の4年のうちに、50万台から600万台と12倍になることが指摘されている。より一般にウェアラブルデバイスが普及する未来もそう遠くはない。未来では、どんなウェアラブルデバイスが使われているのだろうか。今後に期待だ。

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