もし桃太郎が現代のWebマーケティングで鬼退治をしたら

WRITER : 留田 紫雲

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引用:Trinity Web

もし、桃太郎が現代の日本で生まれたら・・・

むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

ある日、おじいさんは長老会恒例のゲートボール大会に、おばあさんは家で洗濯物を干していました。

おばあさんがベランダで洗濯物を干していると、ピーンポーンとインターホンの音がしました。

「おや、誰かきたのかしら?」

おばあさんがドアを開けると、そこにはAmazonの箱をもった配達員がいました。

もらった箱を開けてみると、そこには見覚えのない大きな桃が入っていました。

「はて、こんなもの頼んだかしら?」

おばあさんは大きな桃をひろいあげて、おじいさんの帰りを待ちました。

おじいさんも見覚えがないらしく、おじいさんとおばあさんが桃を食べようと桃を切ってみると、なんと中から元気の良い男の赤ちゃんが飛び出してきました。

「これはきっと、神さまがくださったにちがいない」

子どものいなかったおじいさんとおばあさんは、大喜びです。

桃から生まれた男の子を、おじいさんとおばあさんは桃太郎と名付けました。

 

桃太郎はスクスク育って、やがて大学3年生となり就活の時期が近づいてきました。

そんなある日、鬼ヶ島へ行ってわるい鬼を退治すると就活に有利だと風の噂で聞いた桃太郎は、犬、猿、キジを探すことにしました。

しかし、家の周りには野生の犬、猿、キジがおらず、桃太郎は意識高いインターンで培った持ち前のWebマーケティング力を生かし、3匹を探しだすことにしました。

検索ワードを想定したターゲティング

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引用:大人が読みたい昔ばなし

まず桃太郎は、3匹の求人募集ならぬ求獣募集を行うため、ホームページを立ち上げました。

そして、おばあさん特製きび団子の写真をホームページに掲載し、きび団子に釣られた動物たちが連絡してくれるのを待ちました。

ホームページに載せたきび団子の写真があまりにも美味しそうだったので、桃太郎はすぐ3匹が見つかるだろうと高を括っていました。

しかし、待てど暮らせど連絡はきません。不思議に思った桃太郎は原因を考えました。

そして、Googleで「きび団子」と検索した結果、約100万ものページが存在しており、桃太郎のホームページがGoogle検索の3ページ目にあることに気づきました。

「これでは誰もホームページを見てくれないじゃないか。」

桃太郎は考えました。そして、まずは犬に狙いを定めて、犬にホームページを見てもらえるようにするため、SEO対策をとることにしました。

桃太郎は、Googleで「ドッグフード」と検索しました。すると、きび団子の100万ページに比べ、こちらは1万ページしかヒットしませんでした。(物語の都合上、実際の数値とは異なります。)

桃太郎は、「これならホームページを上位に表示することができそうだ。」 と思いました。

次に桃太郎は、ホームページ内に「ドッグフード」という単語を散りばめた記事を毎日更新することにしました。すると10日後には「ドッグフード」でのGoogle検索で1ページ目に表示されるようになりました。

次の日、ホームページをたまたま見たある犬から連絡がきて、桃太郎の仲間に加わってくれました。

 

ユーザの特徴を捉えたターゲティング

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引用:桃太郎の疑問

次に桃太郎はキジに狙いを定め、犬と同様、SEO対策を行おうとしました。

しかし困ったことに、キジがどういうキーワードをGoogleで検索するかよくわかりませんでした。

そこで、桃太郎はお金を払ってインターネットに広告を出すことにしました。

頭のいい桃太郎は、単純に広告を出すよりも、キジだけに広告が表示されるようなやり方のほうが広告費用を最大限有効に活用できると考えていました。

そこで桃太郎はアドテクノロジー(以下、アドテク)を用いて広告を出すことにしました。

アドテクを使うことで、ユーザーがインターネットで閲覧したページの履歴や検索履歴、また購入履歴などからそのユーザーの趣味趣向を特定し、個人に合わせた広告を表示させることができます。

桃太郎はアドテクを用い、キジと思われるユーザーにだけ桃太郎のホームページの広告を表示させられないか考えました。

どうやら、鳥類の多くは自分たちの羽をインターネットで売買していることを聞きつけた桃太郎は、羽をインターネット検索したことがあるユーザーに限定してきび団子の広告を表示させました。

数日後、レインボーの羽を買ったキジがきび団子の広告に気づき興味をもったらしく、桃太郎に連絡が来ました。

レインボーの羽をつけたキジを見た桃太郎は、「これは明らかに孔雀(くじゃく)だろう」と半信半疑でしたが、妥協してキジ(?)に仲間になってもらうことにしました。

ユーザとのコミュニケーションを意識したターゲティング

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引用:輝かしい日本の発掘

次に桃太郎はターゲットを猿にしぼり、同様にSEOやアドテクを用いた広告戦術を展開しました。

しかし、思いの外いつまで経っても全く反応がありませんでした。猿は性格が尖っているので、広告をみたりして桃太郎の仲間になることに興味は沸いているが、連絡してくるまでに気持ちがのっていない。桃太郎はそう考えました。

そこで、桃太郎は辛抱強く毎日、きび団子の美味しさと、猿の仲間が必要だという事が伝わる良質な記事をホームページで更新し続けました。

この頃になると桃太郎のHPは日本ブログ村のランキングで1位になるほどバズっていました。

広告ではなくユーザーが楽しめる記事を書いてきたことで、桃太郎のファンは次第に増えていきました。これはコンテンツマーケティングと呼ばれるこれからの時代のマーケティング手法です。

しばらくすると、日々更新される桃太郎の記事を購読していた猿から仲間になりたいと連絡がきました。桃太郎は大喜びです。

 

「ぼく、鬼ヶ島へ行って、わるい鬼を退治します」

こうして桃太郎と3匹の仲間達は鬼ヶ島へ出かけ、鬼達と戦いました。

 

キジ「くらえ!DMPアタック!」

鬼「なんだこのBTAの精度は。行動が全て読まれている…」

鬼「しかし、ここは我々のアジト。そこいらに落ちて石ころまでIoTになったいま、お前らに勝ち目はない。ネイティヴアドビーム!」

猿「そんなCPAが悪い攻撃、意味あんの? エンゲージメントとか意識したことある?」

鬼「なに…」

桃太郎「これで終わりだ。RTBレボリューション!」

鬼「なんだこのスピードは。こちらの動きに合わせて攻撃が変化してくる。くそ…うわああああああ」

 

こうして、桃太郎達は鬼を退治しました。

村に帰ってきた桃太郎をみたおじいさんとおばあさんは大喜びです。その後、桃太郎は無事、第一志望の企業に内定をもらい、幸せなWEBマーケターとしての社会人生活をスタートさせましたとさ。おしまい。

 

これからの時代は、ユーザー目線に立ってオンラインとオフラインをつなぐWebマーケターが求められている

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今回、桃太郎の物語を通じて、Webマーケティングを代表するSEO、アドテクノロジー、コンテンツマーケティングという3つのマーケティング手法をご紹介してきた。

こういったマーケティング手法は日々進化しており、最近では動画広告や、ネイティブアドといったリッチ広告と呼ばれるものまで登場している。

またそれら多岐に渡るマーケティング手法の効果を一括して計測するマーケティングツールも同時に進化しており、マーケティングオートメーションという”誰でも簡単にマーケティングができる”未来が近づいていると言えるのかもしれない。

このように、Webマーケティングは日々進化し、20歳男性、東京都に住む主婦など、より区分を絞った訴求が可能になった。しかし、どれだけマーケティング手法が進化しようと、その本質は”どれだけユーザー目線に立てるか”ということに帰結するのではないだろうか。

またオフラインでも、デジタルサイネージなどの普及によって、ターゲットの属性にあわせた広告の配信が可能になっている今、Webマーケティングといえども、オンラインとオフラインの垣根を超えて、ユーザーに価値のあるコンテンツをいかに届けられるかを考えなくてはならない。

マーケティングを行うプロダクト・サービスが、”誰の何を解決するものか”ということをしっかり理解し、ユーザー目線に立って”どういった手法が一番ユーザーに刺さるのか”、ということを常に考える桃太郎のような人材が、これからのWebマーケティング業界でも活躍していくに違いない。

 

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